(2016年01月20日 更新)情報を整理し、いくつかの内容を追記しました。

札幌パソコンサポート代表・平山淳一

こんにちは、無線LANにもそこそこ詳しい男、パソコンサポート札幌代表の平山です。

今回は、せっかく自宅に設置した無線LANルーターの電波が、家の中のスミズミまで届かない場合はどうしたら良いか?あるいは、そういった事態を避けるためには、どうしたらよいか?というお話です。これから自宅で無線LANを導入する方や、不便を感じている方の参考になれば幸いです。

wifiのアンテナがバリバリ立っている状態でやりたいですよね!パソコンサポート札幌

無線LAN(Wi-Fi)の電波がバリバリ立っている状態でネットしたい!・・・けれど、広い一軒家だと、部屋によっては電波が届かない場合も・・・

【はじめに】そもそも無線LANの電波は弱い!

無線LAN電波の一般的な特徴、弱点(例)

  • 高低差に弱く、違う階だと電波が届きにくい
  • 壁や扉やガラスなどの障害物で減衰する
  • さまざまな物の影響や干渉を受ける
  • 入り組んだ場所には電波が入りにくい

実際、無線LANの電波が届かない!とお困りの方は、思い当たる点があるのではないでしょうか?(ルーターが1階で自室が2階にある・四方を本棚や分厚い壁に囲まれた書斎にパソコンを置いている等)

1Kや2DKぐらい間取りの集合住宅であれば、そういった不都合は起きづらいのですが、比較的広い2階建ての戸建て住宅等の場合は、無線LANルーターの機種や設置場所などに、かなり気を遣う必要があります。

無線LAN対策・準備編

対策(1)無線LANの機器は、電波強度の高いものを導入しよう

電気屋さんで見られる無線LANルーターのパッケージ(外箱)には、発信する電波の強度や届く範囲、伝送スピードなどが記載されています。せまい集合住宅の一室用なのか、ひろい一軒家用なのか。よく選んで導入しましょう。一軒家にお住いなのに、安さ重視でアパート用・ワンルーム用の出力の小さいものを購入してしまうと、あとで後悔する事になるかもしれません。

また、最近では、プロバイダーや通信会社から、無線LAN機器をレンタルして使うケースも増えています。そういったレンタル式の無線LAN機器は、基本的に性能は”そこそこ”です。基本サービスの”おまけ”として無料で付いてくるのならともかく、月額オプション料金を支払ってまでレンタルする価値があるのか、それとも、そのお金で性能の良い物を自前で買った方がいいのか、よく検討しましょう。

 【注意】無線LANルーターの電波の強さには、法律の壁がある!

最新の技術を持ってすれば、実は、もっと数百メートル先でも電波がラクラク届くような製品も作ることが出来ます。それなのに、なぜ市販の無線ルーターの電波強度が弱いかと言えば、いわゆる”電波法”という法律規制されているからです。強い電波を発する機械がそこら中にあると様々な問題があるため、規制自体は、仕方のないことだと思われます。

よって、ネットオークションや通信販売、海外からの輸入品などで、異常に強い電波の機械が売られている場合がありますが、日本国内で使用した場合、取り締まりの対象となりますので、ご注意ください。

対策(2)複数の電波を発信するタイプの機器を使おう

最近の無線LANルーターは、複数の電波を発信するタイプのものが増えています。たいていは、外箱に「2.4GHz対応」「5Ghz対応」などの表記がされています。

この二つの特徴を比べると、「2,4Ghz」帯の電波は到達範囲が広く障害物に強い傾向があります。しかしその利点ゆえに、為に世間で広くたくさん使われているため、狭い地域に密集していると、お互いに電波干渉しやすいのが欠点です。一方、「5Ghz」帯の電波は、到達距離は短く障害物にも弱いですが、通信スピードが速く、他の機器と干渉しづらい(特に電子レンジなど)という特徴があります。

複数の周波数で電波を発信する方が、結果的に、受信できる可能性がふえます。どちらが正解、というわけではなく、どちらがより受信しやすいかは、ご自宅の構造や設置場所によって変わります。ある部屋では2,4Ghzの電波が入りやすく、ある部屋では5Ghzの電波が入りやすい、と言う状況もありえます。また、パソコンやスマホなどの機器によっては、2,4Ghz帯の電波しか対応しない、という場合もあります。要は、ケースバイケースです。

ともかく、電波が届かないリスクを避けるなら、多少値段が高くとも「5Ghz+2.4Ghz」などと記載されている無線LAN機器を使うのが、無難かと思われます。

対策(3)無線LANアクセスポイント(ルーター)の設置場所を工夫しよう

  • なるべく無線LANルーターとパソコンは同じ階に設置し使用する
  • なるべく無線LANルーターは家屋の中心に設置する
  • なるべく無線LANルーターは高い位置に設置する
  • なるべく無線LANルーターは障害物の少ない場所に設置する
  • 電子レンジなど、強い電波を出す機械の近くには設置しない

全てを完全に満たすことは難しいかもしれません。そもそも、インターネット回線をご自宅の何処に引き込んだかによって、設置できる場所はかなり限られてくるでしょう。

しかし、意味もなく棚の中にしまって稼働させたり、何かを覆い被せてしまうと、それだけでも電波の到達範囲が狭まります。全部は無理としても、出来ることだけでも気をつけて設置しましょう。

それでも無線LANの電波が届かない時!・・・の対処方法。

対処(1)機械を変えてみよう

設置場所をあれこれ工夫しても、結局無線LANの電波が届かない、繋がらない場合、無線LANの親機を、それまでより電波が強く、障害に強い方式のものにしてみという方法が一般的です。費用は掛かりますが、元の電波が弱過ぎる場合は、結局それしか無い事例も、多々あります。

また、ノートパソコン内蔵の無線アダプタ(子機)の性能の問題で通信できない場合もあります。場合によっては、外付け式アダプタを買い足してみる、という手段も検討します。邪魔にならない小型タイプや、高感度の大型アンテナタイプがあります。

しかし、そもそも上記のような法律上の制限があり、機器の交換による改善には、限界があります。分厚いコンクリートや電波を通しにくい建材で作られた家屋は、どのような親機・子機を使っても、満足な結果が得られないことがあります。

対処(2)中継器を使おう

出力の強い無線LANルーターを使っているのに電波が届かない!という場合は、発想を転換して、電波を目的の場所まで中継してあげるという方法が有効です。現在では、そういった用途の無線LAN中継器が、比較的安く入手できます。(¥3000~¥6000円程度)私としては、この中継器の活用がお勧めです。

今回の記事で一番ご紹介したかったのが、この「中継機」の存在です。これまでも多くの方の悩みを、この中継器が解決してきました。親機やパソコンを買い替えたり、何時間も悩んだりするより、結果的に速く安く解決するかもしれません。

wifi中継器

小さな機械ですが、これを無線LANの電波圏内に設置することで、電波の届く効果範囲をさらに広げる事が出来ます。コンセントは必要ですが、階段の吹き抜け付近や廊下など、見通しがよく、家の中心に近い所に設置するこおが出来れば、かなり有効です。

 【中継器の問題点】無線LANの基礎知識が無いと、設定が難しい

設置、設定は、無線LANのきちんとした知識があれば難しくはありません。しかし、最近の無線LANルーターにありがちな、「ワンタッチ設定ボタン(”AOSS”や”WPS”など)」を使用して設定をしていると、うまく中継器を連動させることが出来ない場合があります。その場合は、いったんワンタッチ自動接続の機能を解除して、手動で設定情報を変えるなどの措置が必要になります。

対処(3)それぞれの機器の設定を変えてみよう

例えば、障害物もなく、直線距離で数mしか離れておらず、明らかに電波が届くはずなのに、それでも繋がらない場合など、つまり、ハードウェア面では問題が無いと思われる場合は、ルーターやパソコン、スマートフォンなどの設定を変えることで、問題が改善する可能性があります。

  • 無線LANルーターのチャンネル設定を、周囲の電波と干渉しないように調整する
  • ルーターを動かしているプログラム(ファームウェア)を最新にする
  • スマホやゲーム機のOSを更新する
  • パソコン側のアダプタのドライバー(制御)プログラムを更新する
  • IPアドレスを自動割り振り(DHCP)ではなく、手動式・固定式にする
  • ほか

機種やOSなどによって設定方法が異なりますので、ここでは詳細は割愛します。ご自身で行う場合は、自己責任でお願い致します。(元に戻せなくなったり、壊してしまったり等のトラブルが怖い場合は、初めから専門家にご依頼下さい)

なお、こういった設定をいくら変更しても、そもそも物理的に、ハードウェアの性能が原因で電波が届いていない場合は、どうにもなりません。個人的には、ソフトウェア面での対応は、「電波が届いているはずなのに、何故か使えない」際の対応だと考えた方が良いと思います。

機械同士の相性問題で、どうしても繋がらない場合もある

本来、「Wi-Fi」という規格に沿った機械であれば、メーカーや機種によらず、お互いに繋がらなくてはなりません。その為の共通規格であり、目印でもあります。しかし実際には、ごく稀にですが、通信ができない組み合わせが存在します。

あるパソコンは繋がるのに、同じセッティングの別のパソコンは繋がらない、といったケースです。ここで挙げたソフトウェア面での対策で解決する場合もあれば、どうしても繋がらず、親機、子機どちらかを変えなければいけない場合もあります。(中継器を挟むことで解決する場合もあります。)

世の中に存在する、膨大なW-Fi機器同士の相性を事前にチェックすることはほぼ不可能なため、実際に試してみるしか方法はありません。相性問題にあたってしまったら、運が悪かったと思うしかないのが実情です。

最後に

無線LANは不安定なものなので、必ず使える、必ず繋がるという事前の保証は全くありません。いくら「本当に大丈夫でしょうね」と電器店の店員さんや通信会社に凄んでみても、人為的な原因では無いため、意味がありません。「実際にやってみないと分からない」「ダメなら色々試してみる」という、トライ・アンド・エラーの心構えが必要です。

なお、こういったトラブルに備えて、各メーカーで品質改善を行っていたり、最新のプログラムを提供していたり、さまざまな努力はされていますが、それでも無線LANが繋がらない、Wi-Fiが使えない、というトラブルは、これからも後を絶たないと思います。今回の記事を参考に、少しでもお困りの方が減ればいいと考えています。

もしご自身での対応が難しい、どうしても分からない、面倒なので最初からプロに見て欲しい、という方は、当店までご相談ください。(札幌近郊・有償対応)